早めに寝床に入ってもうまく眠れなかったり、長時間睡眠を取ろうとしても途中で目覚めたりしたことはありませんか?これは睡眠に関係するさまざまな仕組みによって起こります。
【目次】------------------------------------------
1、脳の疲労と睡眠
2、体内時計
3、眼球運動
4、ノンレム睡眠とレム睡眠
5、成長ホルモン
6、免疫力
7、自律神経系
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1、脳の疲労と睡眠
睡眠は大きく分けると2種類の仕組みによって起こります。
一つ目は「脳に疲労がたまって眠くなる」
二つ目は「体内時計の針が夜の時間になる」
わたしたち人間が起きているとき、全身で使うエネルギーの約2割を、脳が消費しています。
そのため、脳を十分に働かせるためには、休息をしっかりと取る必要があります。そして、疲労がたまった脳を休ませるのに、重要な役割を担っているのが「睡眠」です。眠ることで脳の温度が下がり、疲れを回復させます。
2、体内時計
脳が活動し疲労した状態になると、睡眠物質が溜まり眠気が生じますが、疲労が溜まっていなくても、人間は夜になると自然に眠くなります。
この現象は「体内時計」の働きによって起こります。
また、夜中に活動し続けて疲労が溜まっていても、早朝には眠れないということがあります。
これもまた、体内時計が夜の時間に入っていないことが要因であると考えられます。
●体内時計のしくみ
一日の体の活動と休息のリズム(概日リズム)は、体内時計によって制御されています。
体内時計は、心臓、肝臓、肺、筋肉など複数の臓器に存在し、脳の視交叉上核が中核を担っています。体内時計は睡眠と覚醒のリズムだけでなく、体温や血圧、脈拍、ホルモン分泌に影響を及ぼします。朝から昼にかけては活動を促進し、夕方から夜にかけては休息に適した状態に切り替えます。メラトニンは、暗くなると脳の松果体で作られ、視交叉上核が感知すると分泌され、深部体温を下げて眠る状態になります。
●体内時計の調節
人間の体内時計は、24時間よりも少し長い周期で活動しています。
このずれを調節して体内時計が1日24時間のリズムを刻んでいくために働くのが、同調因子(どうちょういんし)と呼ばれる刺激です。
同調因子には、食事や運動、仕事などさまざまなものが当てはまりますが、主時計遺伝子である脳の視交叉上核に作用し、最も大きな影響を与えるのが「光」です。朝起きた時に目に光が入ることで体内時計がリセットされ、そこから体が活動するのに適した状態になります。
3、眼球運動
睡眠中には、さまざまな身体の生理的指標が変化することが分かってきています。そのひとつが「眼球運動」です。
人間は眠くなった時、焦点が定まらず、眼が左右に動いてしまいます。これは、眠気が強くなり、見えている物に対する注意や興味が低下した場合、眼球の位置を調節する筋肉を動かす神経の働きが低下し、眼が勝手に動いてしまうのだと考えられています。
4、ノンレム睡眠とレム睡眠
睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があります。
睡眠に入って最初に現れる深い睡眠のことを「ノンレム睡眠」、その次に現れる浅い眠りのことを「レム睡眠」と言います。
私たちは一晩のうちに、ノンレム睡眠とレム睡眠を交互に何回か繰り返し、徐々に眠りが浅くなって目覚めます。
5、成長ホルモン
睡眠中には、成長ホルモンの分泌が増加します。
成長ホルモンは、子どもの場合は身体の成長を促し、成人の場合は組織を修復して疲労を回復させる役割を担っています。
女性では1日の成長ホルモンの分泌量の50%、男性では60〜70%がノンレム睡眠時に分泌されます。
6、免疫力
細菌やウィルスに感染すると免疫系が活性化され、白血球から「サイトカイン」が分泌されます。
には、細菌やウィルスの増加を抑えると同時に、強い眠気を引き起こす作用があり、ノンレム睡眠を増やして治療を早めてくれます。
風邪をひいたり発熱したりすると睡眠が深くなり、睡眠をとると早く治るのはこの関係によるためです。
7、自律神経系
自律神経系は、心臓を動かしたり呼吸をしたりといった、意識的に行っていないからだの機能をを制御する器官を指します。自律神経は2つあって、交感神経は活動時や緊張時に優位になり、副交感神経はリラックス時に優位になります。
メラトニンの作用により、交感神経から副交感神経への切り替えが促され、体温が下がると眠りのスイッチが入ります。したがって、眠りにつく時に緊張や不安が残っていると交感神経が優位な状態が続き、深部体温が下がらないので、なかなか寝付くことが出来ません。
快適な睡眠を行うためには、脳が休息を必要とするように日中しっかりと活動を行い、適切な時間にリラックスした状態で眠りにつくことが大切です。
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広告文責:株式会社COMAX JAPAN
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